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小梨平キャンプ場 (3) [日記]

あまりに早く寝てしまったようで、夜中の2時頃に一度目が覚めてしまった。

ダウンがたくさん入ったシュラフの中はまったく寒さを感じることがなく
快適そのものだった。

ふと空のことが気になってシュラフから這い出て外へ出てみた。

『!!!』

外はむちゃくちゃ寒く、どんどん体温が奪われていくのが分かるほど。

ヘッドランプを点け、林の中を道を探るようにたどって梓川の河原まで出てみた。

明るい月が出ていて、そのせいで見える星の数ははだいぶ少ないけれど、
それでも自分の住む街で見る夜空よりもずっと多い。

山はまっ黒で、空よりも暗く黒く見えている。

聞こえるのは川を流れる水の音だけ。
風の音も動物の声も聞こえない。

自分のテントに戻る途中、他のいくつかのテントに明かりが灯っているのに気が付いた。
ゆっくりと人影がテント内で動いている。

食事をとっているのかカチャカチャとカトラリーの音も微かに聞こえる。

すると、あるテントからザックを持った人が現れ、それを背負い込むと
足早にどこかへ消えていった。
少しすると、また別のテントから同様に人が現れ暗闇に消えていった。

どうやら小梨平のキャンプ場をベースに周辺の山へ出かける登山者たちらしい。

こんな時間から出かけるなんて、どこを登ろうとしているのか… などと
考えながらシュラフ入った。
ほどなく寝てしまったようで、次に気が付いた時は空が明るくなり始めていた。

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